牧師室だよりNo.76

2023.5.14

今週は、新しい式順の中の「神の言葉」のパートをご紹介します。数週前、式順全体をご紹介した時は、何とも申し訳ないことに「説教」が抜けていたようですが、この部分の流れは、聖書朗読、信仰告白、説教、祈り、聖礼典、賛美です。礼拝の全ての部分は有機的に結びつき、ダイナミックな一つの流れを作っているものです。しかし、とりわけこの部分は、「悔い改め」のパートで祈り求められた神の赦しの言葉、イエス・キリストの福音の言葉を、神より頂く礼拝の中心と言える部分になります。さて、連合長老会の「主の日の礼拝式順」の指針では、聖書に続いて、直ぐに説教があります。これは、古い伝統を持つ礼拝の形で、聖書と説教の結びつきを明確にする捨てがたい順序です。そして、使徒信条などの信仰告白を、説教後の讃美の後に置くのが指針の提案です。指針がここに信仰告白を置くのは、説教によって新たにされた信仰を新しく告白するという意図を込めているようです。しかし、私たちは、指針の提案を吟味し、聖書朗読と説教の間にあった司式者の祈りを、悔い改めの祈りとして、前の部分に移動しますが、信仰告白の言葉は、聖書朗読と説教の間にあえて残しました。これは、朗読された聖書の言葉は、教会の信仰に基づいて説教されるという私たち教会の姿勢をより明確にするためです。これもまた、古い伝統を持つ礼拝式順だと言われます。また、それによって、説教と聖礼典の位置が近くなることも好ましいことと考えます。説教と聖礼典は、同じ一つのこと、イエス・キリストを指し示す言葉です。賛美は、「主の日の礼拝式順」だと説教後の讃美と、聖礼典後の讃美と二曲讃美する提案になっていますが、礼拝時間があまり長時間にならないように、見えざる神の言葉たる説教と、見える神の言葉たる聖礼典、そして、その二つが共に指し示す神の言葉であられる主イエス・キリストへの感謝の応答として、集中して、一つの賛美を捧げたいと思います。

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