牧師室だより No.78

2023.5.28

 イースターに引き続き、本日のペンテコステ礼拝も新入会員が加えられる嬉しい日となりました。

洗礼を受け新しくキリスト者として歩み始められる今日、また他教派から金沢元町教会員として新たに歩み始められる今日、お三人、それぞれにとって、忘れがたい日になるのではないかと思います。

しかしまた、迎える私たちもまた、その方々が加えられることにより新たにされた主の体として出発し直すのだということを大切にしたいと思います。

その新しくされた主の体の歩みにふさわしく、次週からいよいよ時間短縮を解除し、連合長老会「主の日の礼拝」指針を土台とした新しい礼拝式順での礼拝を始めます。既に、前回までで、その流れをご説明しましたが、なお、三つの要素の説明が終わっていません。

その内の二つは、前奏と後奏です。奏楽者が毎週心を込めて選び、練習を重ねて備えてくださる前後奏ですが、実践神学の授業で、厳密には礼拝式順の中には加えないと教わりました。神の招きによって始まり、神の祝福によって終る礼拝にとって、前後奏は、至聖所を区切る神殿の垂れ幕のようなものだと理解するのが適切だろうと。前奏を聴きながら、神の招きの声を待つ心を整える。後奏を聴きながら、神の祝福の言葉を反芻する。礼拝の前後にある奏楽は、心を静め神の言葉に集中するための助けだと理解すると良いでしょう。

もう一つの要素は、「報告」です。主の日の礼拝式順のガイドライン中、報告は取り上げられません。キリスト教国においては、報告は、公告と言えるほどに、社会的な意味を持つものだと教わったことがあります。たとえば、そこで、教会の国家に対する公の文書が読まれたりすると読んだことがあります。しかし、現在の日本の諸教会一般的な報告は、公の宣言というよりも、諸行事などの案内や、リマインダーの機能を果たすことがメインなので、礼拝の外に置かれるのがふさわしいと考えられるようです。しかしまた、式順の外であったとしても、礼拝の余韻を邪魔しない、ミニマムで引き締まった報告の仕方をさらに求めていきたいと願います。

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