牧師室だよりNo.79

                   牧師室だより№79                          2023.7.30

 本日、午後よりCS夏期学校が日帰りで開催されます。多くの参加者と、多くのスタッフが与えられました。

 今年は、パウロの伝道旅行を駆け足で辿ります。熱心な迫害者からそれ以上の熱烈な伝道者となったパウロの姿を通して、主イエスにお会いして頂きます。

 キリスト者逮捕に向かうダマスコ途上、パウロは、復活の主イエスと出会い、心と体が丸ごと打たれ、三日間、暗闇の中に入れられました。その創世記の語る原初 のような混沌、あるいはキリストの三日間の陰府くだりを思い起こさせるような経験を経て、生まれ変わりました。それは、芋虫がさなぎを経て、蝶に生まれ変わるような変身というべき、メタモルフォーゼ体験でした。

どのように変身したのか?一人のキリスト者の祈りによって目を開かれた時、サウロ(見目麗しく、力に溢れた初代イスラエルの王と同じ名前)は、パウロ(いと小さき者)に変わっていました。パウロは、我々凡人のはるか先を行くエネルギッシュな大伝道者とイメージされがちですが、そのアイデンティティーは、「いと小さき者」です。

水曜祈祷会で、ある方が、パウロの書いたⅠコリント15:45を引用し、彼の身に起きたこの変身について示唆されました。「『最初の人アダムは命のある生き物となった』と書いてありますが、最後のアダムは命を与える霊となったのです。」さらに、パウロは続けます。「最初に霊の体があったのではありません。自然の命の体があり、次いで霊の体があるのです。」(Ⅰコリ15:46)。

キリストと出会う時、アダムの系譜であるこの肉の体に、その方の命が、いいえ、その方御自身である聖霊が流れ込んで来ます。インマヌエル!!私の体はキリストの霊を入れた、キリストと共なる「霊の体」になり変わってしまいます。インマヌエル!!

誰よりも深く、最も小さな者だと自覚させられながら、最も大きな働きをする力の秘密がここにあります。パウロは遠くありません。パウロは、幼子の傍にいます。「主われを愛す。主は強ければ、われ弱くとも、恐れはあらじ。わが主イエス、わが主イエス、わが主イエス、われを愛す」。

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