牧師室だより No.39 2020.7.26

牧師室だより№39

 とうとうマタイによる福音書を読み終えます。聴くべきことを十分聞き取ったとは思えませんが、今まで経験して来なかったようなコロナを巡る一連の分断をもたらしている危機においても、恵みの言葉を聞かせて頂いたと神に感謝いたします。

 

 しばらくの休暇を挟んで、コリントの信徒への手紙Ⅱを読んでいきたいと計画しています。私たちが牧師として遣わされてから、元町教会が、新しく聞き直しくださっているキリスト者の無力と強さを、いよいよはっきり語ってくれるパウロの戦いの書です。

 

 福音が見出しにくい狭い門、しかも、その見映えの悪さゆえに躓きであるというのは、この手紙を読んでいくことで実感できるのではないかと思います。しかし、安心して頂きたいのは、それは救われる者は少ないということではありません。この見映えのしない狭き道に、キリストは必ず私たちを導いてくださるからです。

 

  その道こそ、誰も挫折することなく全ての者が神に向かって歩んでいける道だからです。その狭い道こそが、キリストの恵みがこの世に溢れ出すための破れ口です。若く力強く、教会も勢いのある時ばかりではなく、病と老いと、弱さの中でこそ、「キリストの力がわたしの内に宿るように、むしろ大いに喜んで自分の弱さを誇りましょう」(Ⅱコリント12:9)と言い得たパウロを生かした福音に、私たちも新しく出会わせてくださいと祈りを合わせたいと願います

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